6月のキャンプ場は空いている。緑は一年でいちばん濃く、焚き火の煙はゆっくり漂い、夜はテントを叩く雨音だけ。「雨だから行かない」はもったいない。濡れへの備えを段取り化すれば、梅雨は静かな最高のシーズンだ。

考え方: 濡らさないではなく「濡れても回る」

雨キャンプの失敗は、すべてを濡らさないようにして動線が破綻することから始まる。発想を変えて、濡れていいもの(タープ下の活動着・サンダル)と絶対に濡らさないもの(寝袋・着替え・電子機器)を最初から分ける。防水バッグ2つでゾーニングするだけで、心の余裕がまるで違う。

設営順序が9割

雨天はタープファースト。車から最初にタープだけ出して屋根を作り、その下でテントを展開する。撤収は逆順で、テントをタープ下で畳んでから最後にタープを落とす。この順序だけで「ずぶ濡れの幕体を持ち帰る」事態をほぼ回避できる。

  • 設営: タープ→テント→家具
  • 撤収: 家具→テント→タープ
  • 濡れ幕は大型ゴミ袋で隔離
  • 帰宅後24時間以内に乾燥

買い足すならこの3つ

グランドシートはテント底面より一回り小さいものを。大きいと雨水を受ける皿になる。長靴は脱ぎ履きしやすいサイドゴアが快適だ。そして除湿の主役は新聞紙——テント内の結露と靴の湿気を一晩で吸ってくれる、最強の100円装備だ。

雨の夜の過ごし方

タープ下でランタンを低く吊り、湯を沸かしてゆっくり飲む。雨音は天然のホワイトノイズで、晴れの夜より深く眠れるという人も多い。翌朝、雲が切れて湯気の立つ森を見られたら、それは梅雨キャンプだけのご褒美だ。